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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

離職後学校へ。失業保険はどうなる?

完全失業率がじわじわと上がり、雇用保険の受給者も増えているとの報道がありました。

友人から以下のような相談を受けました。

大手企業に勤める娘が会社の希望退職に応募して辞めることになったが、以前から興味をもっていたある勉強をするため、半年ほど民間の学校に通うことになっている。このような場合に失業保険はどうなるの?もらえる?もらえない?

言うまでもなく雇用保険は労働者が失業状態になった場合に生活を保障するためにあります。

法律的には失業とは「雇用保険の被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかからわず、職業に就くことができない状態」を言います。

「働けるだけの能力、体力、気力があり働きたいのに働き口がない」という状態ですね。

まず、基本的な条件、すなわち、退職前2年間に通算して1年以上の被保険者期間があること、(リストラなど特定の理由の場合は退職前1年間に6ヶ月)はクリアーしているものとして考えます。

この娘さんの場合、半年間職につかず学校の勉強に専念するそうですから、その間は「失業状態」とはなりません。「働きたいのに働き口がない」という状態とはならないからです。

しかし、半年後卒業した後は勉強したことを生かして仕事をしたいということですので、おそらくすぐ職が見つかるというのも難しいでしょうから、その時点で失業状態ということになり、雇用保険の受給資格があることになります。

受給の手続は離職した日の翌日から1年以内に行えばよいことになっていますから、半年後に卒業してから手続をしても間に合います。

但し、基本手当(いわゆる失業保険)の受給日数が離職した日の翌日から1年以内に納まるように手続をしないと、1年からはみ出した分はもらえなくなります。

 

自己都合退職の場合は、手続をしてから3ヶ月間は受給できないという制限期間がありますから、一般的には働く意思があるのならなるべく早くハローワークに行った方がよいでしょう。

前述の娘さんの場合は勤続3年、30歳未満なので、受給できるのは90日で、会社の退職勧奨に応じての離職ですから、3ヶ月の制限期間はありません。半年後に手続をしてももらいそこねるということはないので、学校を卒業するちょっと前ぐらいに手続に行くようにお話ししました。

 

学校へ行く期間が1年とか2年だとどうなんでしょうか。

妊娠、出産、育児、病気などの場合は先述の手続期限の1年間を最大3年間延長することができますが、学校というのはどうなのでしょうか。

同期の仲間の社労士にちょっと聞いてみましたが、「学校に通うというのは延長理由にはならないみたいだね」という結論です。

雇用保険というのは労働者が失業した時の生活の保障ですが、スキルアップのために学校に行きたいが、その間生活に困窮してしまうというような場合、少しでも雇用保険に頼りたいという人がいても不思議ではないですよね。

ハローワークでは、職業を紹介した時にすぐに応じられる人というのを条件にしているようですから、昼間働きながら夜の学校に通うなんていう場合は当然「失業状態」とみなされるでしょうが、学業に専念したい人については、職業紹介をしてもすぐには応じてくれない人ということで、「失業状態」とはみてくれない可能性が高いと思います。

 

しかし、本来は労働者が安心してスキルアップするサポートをするのも雇用保険の役割のはずで、実際、ハローワーク経由の職業訓練校には基本手当てを受給しながら通える制度があります。

民間の資格学校なども同じように基本手当てを受給しながら通える、又は、受給期間の延長を認めて卒業後の職探し期間中に受給できる制度を作れば、労働者がスキルアップして次の仕事に就ける可能性が広がるのではないかと思います。若い人の失業率が高い現在、弾力的な運営をしてもよいのではないかと思います。

手続に関しては結構窓口の職員の裁量で行われている面もあります。前述の娘さんの場合は生活にすぐ困窮するようなことはないようですが、実際困るという人は、ハローワークの窓口でよく相談なさってみるのもよいのではないかと思います。

手続に関してはインターネットハローワークに詳細があります。(参照)

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