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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

長時間労働の抑制となる?労基法の改正

景気が悪くなって仕事量が減り残業代も減って困るという話を聞くようになりました。一方では人員削減により1人あたりの仕事量が増え、長時間労働させられているというような話もあります。

1日のほとんどの時間を仕事に費やし、趣味の時間も家族とともに過ごす時間もとれないというのは、自ら望んでそうなっている人は別として、やはり是正されるべきものだと思います。

ワークライフバランスを提唱している国としても何とかして長時間労働を抑制したいと考えているようで、来年4月1日から割増賃金率のアップや時間単位の有給休暇制度などについて労働基準法改正が行われます。

主な改正内容は、

①1月に60時間を超える残業についての割増賃金率を現行25%以上から50%以上に引き上げる。

②60時間を超える残業を行った労働者について改正による引き上げ分の割増賃金の支払に代えて有給休暇を付与する(労使協定の締結が必要)

③1月に45時間を超える残業については、労使協定で割増賃金率も定める。その率は25%を超えるように努める。

④1年に5日分を限度として時間単位で有給休暇を取得できる(労使協定の締結が必要)

①と②については中小企業(注1)は適用が猶予されます。(3年後に見直し予定)③、④は全ての事業所に適用されます。

〔注1〕資本金の額又は出資の額が、小売、サービス業5000万円以下、卸売り業1億円以下、それ以外の事業3億円以下。

又は、常時使用する労働者数が、小売業50人以下、卸売り、サービス業100人以下、それ以外の事業は300人以下(事業所単位ではなく、法人単位)

 

現在あるほとんどの会社は中小企業の枠内に入りますし、労働者の数でも7割は中小企業に所属していると言われていますので、残業代アップの恩恵を受けるのは3割の労働者だけということになります。

割増賃金率のアップは経営を圧迫しかねないという配慮をしたものと思われます。ですから、社会全般の会社について直接的な長時間労働の抑制につながるかは未知数です。しかし、このように法律が改正になりましたということになれば、社会的にも話題となり長時間労働について多くの経営者が考えるきっかけにはなると思います。

 

特に労働基準法は罰則を伴った強い法律です。割増賃金支払については6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金という罰則が規定され、未払いが発覚した場合は、2年分遡って支払わなければなりません。(賃金債権の時効が2年のため)

悪質な場合は、裁判所により同一額の付加金の支払も労働者の請求により上乗せして認められる場合もあり得るという強い規定となっています。

そういう強い法律の改正となれば経営者としては無視するわけにもいかないと思います。ただ、法律改正の趣旨は長時間労働を抑制して健康に配慮するとともに、仕事と生活のバランスをよくするためですから、お金さえ払えば長時間残業させてもいいんだということとはちょっと違うと思います。

この辺のところは労使ともに誤解のないようにしていただきたいと思います。

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