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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

時間単位の年休について

9月1日に来年4月から改正となる労働基準法について記事にしました。

1カ月に60時間を超える残業の割増賃金率を50%以上にするというのが大きな改正点ですが、時間単位の年休というのも改正項目となっています。

割増賃金率の引き上げについては中小企業への適用が猶予されますが、時間単位の有給休暇については事業規模に関係なく適用されますので、補足的に書いておこうと思います。

年次有給休暇の詳細は過去記事にありますが(参照)、現行は日単位でとることになっています。半日単位の取得は従来から通達が出ていて認めてもよいということになっていましたが、法律上時間単位でとることはできませんでした。

改正により、労使協定を結ぶことにより時間単位の年休取得が可能となります。

労使協定とは、労働者の過半数が加入する労働組合があればその組合の代表者、ない場合は民主的方法により選ばれた労働者の代表者(管理監督者の地位にある人は除く)が会社側と協議して決めた事項を書面にまとめることを言います。

ですから、無条件で時間単位の取得が認められるわけではなく、まず労使協定を結ばなければなりません。

 

協定の内容等については今年の5月に厚生労働省から通達が出されています(参照)。

通達の最後の方に時間単位の年休について書かれていますが、主な点としては、

①繰越分も含めて年5日以内とする(比例付与でもともとの有給休暇が5日ない労働者はその付与される範囲内)

②時間単位年休になじまない労働者を除外するなど適用対象労働者の範囲を決めることができる。

③一日分が何時間に分散されるかは所定労働時間が基礎となり、労働者の不利益にならないように半端分は切上げる。所定労働時間ごとにグループ化してもよい。

④単位は1時間とせず2時間単位、3時間単位としてもよい。

⑤賃金は平均賃金、通常の賃金、標準報酬日額(労使協定を結んだ時)を時給換算して支払う。

⑥使用者は時間単位の請求を日単位に変えさせたり、その逆もしてはいけない。

というようなことが挙げられています。

有給休暇というのは本来労働者を労働から解放してリフレッシュしてもらうためという趣旨があり、できれば何日間かはまとめてとれるようにするというのが理想と考えられていますが、労働者側にしてみれば、ちよっと1~2時間で済む用事を済ませてから出勤したい又は早退したいというようなときに、有給でそれができれば便利に使えるということがありますから、有給の自由利用という観点からは望ましいことだと思います。また、パートタイマーなど時給制で働く人たちにとっては、時間単位の有給休暇というのは有益でしょう。

使用者としては、労使協定を結んで時間単位の有給休暇を認める場合には、就業規則にも記載して労働者に周知する必要があります。

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