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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「フリーター家を買う」を読む

先日、所用で往復2時間ほど電車に乗ることになり、軽く読める本でも買おうと駅前の本屋さんに平積みになっていた「フリーター家を買う」を買って読みました。

電車の2時間と帰宅してからの1時間ぐらい、合わせて3時間で読めてしまうような本でした。

世間ではもしかしたらあるのかもしれないけれど、私の中ではあり得ないことだなこれはと思うような箇所もあるのですが、読後はさわやかです。

暗い話が多い中で1人の若者の自立の物語であり、壊れかけた家族の再生の物語であり、それらがハッピーエンドで終わるからでしょう。私はハッピーエンドが好きですから。

あとがきを見るとこれは日経ネットでweb連載したものをまとめたそうです。なるほど軽い読みやすい文体はそういうことなのかと思いました。私は全然知らなかったのですが、「ライトノベル」というジャンルがあり、サブカルチャー的な若い人向けの小説ということのようですが、作者はこの分野で人気のある人のようです。

主人公は24歳の誠治。そこそこの私大に一浪して入り、卒業後そこそこの会社に就職しますが、新入社員研修で竹刀を振り回してがなったり泣いたりする「指導者」に白け、研修が終わった後も気分が乗らず、仕事にもなじめずに3ヶ月で親にも相談せず退職してしまいます。

すぐに次の就職先が見つかるだろうとたかをくくっていましたが、世間は甘くはなくなかなか次の就職はできません。それなりの会社で「経理の鬼」と呼ばれている父親とも険悪となり、小遣い稼ぎにコンビニでバイトをして、気にいらないことがあると辞めて、というようなことを繰り返すようになっていたある日、結婚して名古屋にいる姉がやって来て初めて母の異変を知らされるのです。

 

母はある事情から精神を病むようになっていたのです。その事情の原因を作ったのは会社では切れ者扱いされているけれど、酒を飲むと口が軽くなり言わずもがなのことを言ってしまう父だったのですが。

家は一戸建てですが、借り上げの社宅のため母のために新しく家を買って引っ越すしかないと決心する誠治。ということで「フリーター家を買う」になるのです。誠治がそう決心するのは、父があまりにも無理解だからなのですが、誠治が変わることにより父も変わっていくという大団円が用意されています。

おまけ的に誠治が就職した土木会社に後から入社してきた「東工大卒、現場監督志望」という質実剛健な女子との恋の予感を感じさせて物語りは終わります。

 

作者は女性で、自身も大学卒業後内定がとれずフリーターだった時があり、その頃の心模様が素直に投影されているようです。

主人公が24歳から29歳まで書かれていて、私の息子や娘の世代なので親近感を持ちつつ読みました。誠治が自立していく中で夜の工事現場にいる学歴はないけれど、人間の心のありようには通じている温かい親爺さんたちが大きな役割を果たすという設定になっています。

そのあたりも合点がいくし、たまにはこんな軽い本を読むのもいいものだねと思いました。

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