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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

喫煙時間は労働時間?

以前過去記事で「喫煙時間は休憩時間?」という記事を書きました。(参照)

分煙制のオフィスでは勤務時間中に自由に喫煙するとなると移動時間などもかかり非喫煙者からの不満が出ることがある、また、積もり積もればかなりの時間になる、などから

①就業規則で休憩時間以外の喫煙の禁止をする。②労使話し合って喫煙者の賃金カットをする(1日20分などと決めて) ③全社あげて禁煙運動を盛り上げる

などの方策がありますが、強行すると職場の雰囲気が悪くなるということも考えられますから、労使で話し合い軟着陸地点を探すということになるのだろうと思います。

そんなことを原稿にまとめ昨日自主研究会の例会に持って行って、メンバーに検討していただきました。

メンバーの1人の方から「この間、喫煙時間は労働時間だっていう判決があったらしいですね。新聞に出てましたよ」

と教えていただき、今日新聞記事のFAXなども送っていただきました。

ネットで検索するといろいろ関連のブログ等があり何となくその裁判についてわかってきました。

原告は大手居酒屋チェーンの元店長で店長時代に心筋梗塞で倒れ、3週間ほど入院して労災を申請しましたが、認められず裁判を起したものです。

原告は国の過労死基準である「発症前1月の時間外労働が100時間を超えていた」と主張しましたが、一審の大阪地裁では原告が1日20~40本のたばこを吸っていたとして、これを労働時間から差し引き(休憩時間と考えた)、発症前1月の時間外労働を78時間と認定して労災ではないとしました。

二審の大阪高裁では「店舗内で喫煙していたとしても、何かあればすぐ対応できる状態だったから、労働から完全に解放されているとはいえない」として喫煙時間を労働時間に算入して時間外労働が100時間を超えていたとして労災を認めたもので、国は上告せず判決が確定しました。

 

これは労災かどうかを争った裁判ですから、二審の裁判官は何とかして労災にしてあげようというスタンスだったのかなとも思いますが、個別具体的な事情がいろいろありますから、これをもってすぐに「喫煙時間は労働時間」ということはいえないのではないかと思います。

実際に判決文を読んでみないと何とも言えませんが、びっくりしたのは一審では喫煙時間がかなりの時間になっているとみたということです。

積もり積もればすごいんだなあという感想を持ちました。

また、心筋梗塞というのは喫煙によりリスクが高まると思いますから、1日20~40本吸うような社員はリスクがあるわけで、会社としても健康面の害などを啓発して少しでもリスクを減らすという必要もあったのかもしれないとも思いました。

店舗内で吸っていたのなら他の社員の受動喫煙の問題などもありますし、そのあたりは会社としての喫煙に対する方針を決め、労務管理としてきちんと対応していかなくてはいけないことなんだなとあらためて感じました。

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