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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「脱派遣」で非正規が常態化?

今朝の朝日新聞に民主党が打ち出す製造業派遣と登録型派遣の禁止に関連して、全国主要100社に行ったアンケート調査が発表されていました。

製造業と非製造業各50社を対象としていますが、派遣が禁止された場合に正社員を雇うとしたのは14社に留まり、多くが契約社員や請負などの非正規雇用で対応するとしています。

既に、改正をにらみ製造業の現場では派遣から請負、期間雇用者などへの切り替えが進んでいるそうです。

派遣法改正については「賛成」は2社、「反対」は57社だったそうで、反対が多いのはわかりますが、賛成の2社はどの企業なのか興味がわきますね。

記事を読み進むと、ある建設機械大手の会社名があり、2009年3月までに全て派遣をやめ、直接雇用の契約社員にしたとあります。正社員への登用制度もあるとのことですが、「自社で募集・採用できるのは大手だけ。中小企業への配慮が必要」との社長談話もありました。

派遣法ができるまでは製造業の現場では請負会社の社員が来て働くというのは日常的に行われていたようで、結局、派遣が禁止されるとまた元に戻るような感じなのでしょうか。

しかし、指揮命令を誰に受けるのかが曖昧になりがちで偽装請負の問題もあり、労災事故が起きたときの責任なども不明確になる場合があります。労働者にとってはけして働きやすい環境とはいえません。

 

自社で労働者1人を雇うよりずっと少ないコストで1人雇ったと同じ効果が得られるということで、派遣というシステムに多くの会社が飛びついたのだと思います。

その旨みが忘れられず改正にも反対の会社が多いのでしょう。

でも、社会全体でみた場合に本当に企業にとってよい結果を生んでいるのでしょうか。労働者の3割余りが非正規雇用という今の現状と、物が売れなくなりデフレスパイラルに陥るというのは無関係とは思えません。そして、何より、より良い労働の場を提供するという企業の社会的責任はどこへいってしまうんでしょうか。

「同一労働・同一賃金」となっていないこの国では、正規雇用者と非正規雇用者の労働条件はかなり違います。政治が抜本的にやるべきことはたくさんあると思いますが、まずは企業トップの意識が変わらない限り、非正規雇用の常態化という悲しい事態が進行していくんだろうかと、残念に思います。

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